◆1945年イギリス / フローリン銀貨 ジョージ6世 / NGC MS62 / アンティーク・モダンコイン

ジョージ6世 フローリン銀貨 アンティークコイン

◆1945年イギリス / フローリン銀貨 ジョージ6世 / NGC MS62 / アンティーク・モダンコイン

ジョージ6世 フローリン銀貨

フローリン銀貨

1945年発行、イギリスのフローリン銀貨になります。

重 量 :約11.35g
直 径 :約28.3mm
品 位 :0.500
グレード:NGC MS62

オモテ面はかつてのイギリス王、ジョージ6世の頭部肖像が描かれています。
ジョージ6世はイケメンで知られていますが、実は大変な苦労人です。
兄のエドワード8世が即位してから1年を経たずに退位してしまったため、突然王位に就くことになりました。
その在位期間は1936~1952年。
国力が落ちていくなかでの第二次世界大戦、インドの独立などによる大英帝国の解体を経験していきます。
この事実を頭において改めてコインの上のジョージ6世を見ると、即位直後にデザインされていたにもかかわらず苦労がにじみ出ているように見えて仕方がありません。

なお、ウラ面には王冠とイングランド、スコットランド、アイルランドを表すバラ、アザミ、クローバーが描かれています。
また、イニシャル”G”と王を表す”R”がバラを挟んで左右に配置されています。

余談ですが、流通用硬貨として銀を材料にしたフローリンは、残念ながらこの翌年の1946年が最終発行となってしまいました。
1947年からは銅ニッケルが採用されています。
フローリンのほか6ペンス、シリング、ハーフクラウンの各銀貨が同じタイミングで銅ニッケルに変わり、大型銀貨の代表格であるクラウン銀貨も1837年を最後にその後銀貨として新規に発行されることはありませんでした。
第二次世界大戦を経て国力がどんどん落ちてきていたことを象徴する一つの出来事かと思います。
そう考えるとこの1945年発行のこの銀貨とジョージ6世の横顔がイギリスの歴史を静かに物語ってくれているように感じます。

本品の鑑定はMS62となかなかの高鑑定で状態も良好ですので、コレクションに良いかと思います。

[ご参考]
フローリン銀貨は1971年のデシマルデー(それまでの「1ポンド=20シリング=240ペンス」から「1ポンド=100ペンス」に切り替えた日)まで現役で使われていたポンドの補助通貨です。

(8000)

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