【NGC MS62】1936 オーストリア 2S銀貨 オイゲン・フォン・ザヴォイエン
◎名称:2シリング銀貨
◎発行国:オーストリア
◎発行年:1936年
◎サイズ:直径29mm
◎重さ:12グラム
◎品位:銀64%
◎発行枚数:500,000枚
・サヴォイエン公オイゲン没後200周年
・コイン表デザイン:オイゲン・オブ・サヴォイアの肖像画
・コイン裏デザイン:オーストリアの盾とダブルイーグル
※コインデザイナー:彫刻家のエドウィン・グリナウアー
この2シリング銀貨は、オーストリアが1936年に発行した流通記念コインで、オーストリアの名将サヴォイアのオイゲン王子の没後200周年を記念して作られました。
オーストリアの歴史的指導者を称えたこのコインは、シルバー(銀)を主体に作られており、その芸術的かつ歴史的な価値からコレクターにとって人気のあるコインです。
表面デザインは、オーストリアの国章である双頭の鷲(ハローダブルイーグル)が大きく描かれており、シンボリックな力強さを感じさせます。中央にはオーストリアの盾が配置され、その下には通貨の額面「2シリング(2 S)」と発行年「1936」が刻まれています。
このデザインは、当時のオーストリアの国家アイデンティティを強調しています。
裏面デザインは、サヴォイアのオイゲン王子(Prinz Eugen von Savoyen)の肖像が左向きに描かれています。
オイゲン王子は、オーストリアの軍事史において著名な人物であり、彼の名はハプスブルク家を支えた偉大な戦略家として知られています。
肖像の周囲には、彼の名前と生没年「1663-1736」がラテン語で刻まれています。
彫刻家エドウィン・グリナウアー(Edwin Grienauer)によってデザインされたこの肖像は、オイゲン王子の威厳と功績を称えたものです。
エッジ エッジはリード状で、特に目立った装飾はありませんが、硬貨の製造技術の精度を感じさせる仕上がりとなっています。
歴史的背景
この2シリング銀貨は、オイゲン王子の功績を讃えるために発行されました。
オイゲン王子は、17世紀から18世紀にかけてオーストリア軍の司令官として活躍し、オスマン帝国との戦いやスペイン継承戦争で輝かしい戦果を挙げました。
彼は、ハプスブルク家の領土を守り、オーストリアの国威を高める上で決定的な役割を果たしました。
このコインは、彼の没後200周年を記念するために1936年に発行され、彼の功績を再確認する象徴的なアイテムとなっています。
コインの評価
この2シリング銀貨は、1936年に発行された記念コインで、発行枚数は約50万枚です。
保存状態やコインの稀少性により、その市場価値は変動します。
未使用状態のコインは非常に希少価値が高いのは言うまでもありません。
コレクター市場では、オーストリアの歴史やオイゲン王子の功績に興味を持つ人々にとって魅力的なアイテムとされています。
終焉と廃止
このコインは、オーストリアが1938年にナチス・ドイツに併合された後、廃止されました。
1938年5月25日に公式に収益化が終了し、それ以降は流通しなくなりました。
しかし、現在でもコレクター市場では取引が続いており、特に歴史的な背景やその美しいデザインから高い評価を得ています。
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