1869年 イギリス 金貨 ヴィクトリア女王 ビクトリア女王 ヤングヘッド ソブリン金貨 シールド(盾)MS62 NGC アンティーク
発 行 国 イギリス
発 行 年 1869年
造 幣 地 英国王立造幣局 (The Royal Mint)
額 面 1ソブリン(1スターリングポンド)
グレード MS62
発行枚数 MS62のNGC鑑定枚数43枚(MS62より上位グレード45枚)
材 質 等 金 .917
重 量 7.988g
サ イ ズ 直径 22.05mm / 厚さ 1.5mm
■イギリスが金本位制を採用した1816年に法律により新しい金貨(本位金貨)が制定され、これをソブリンと名づけました。ソブリン金貨は、金の純度(品位)が 0.917 (22金)と定められており、1817年から現在に至るまで製造されています。当時のイギリス硬貨にはこの金貨を含め、ほとんどの硬貨に額面表示はありません。その大きさと重量が額面を表しています。1ソブリンは当時の1ポンドに相当します。
■当時のイングランド銀行(中央銀行)は、多くの発行済みの金貨を回収し、溶解して金塊にし、新しい金貨を製造する作業を何度も繰り返しています。その理由は、金貨は流通過程で摩耗し、イギリス硬貨法(1816年)に規定する1ソブリンの純金含有量7.322381gを下回るためです。その耐用年数の目安は15年間とされていました。また、1993年に米国では金貨取引停止が行われ、その時点で保有されていた大量のソブリン金貨も溶解されています。したがって、この時代のソブリン金貨は、当初の発行枚数が現存することはありません。
■ソブリン金貨はジョージ3世の時代1817年から現在まで、時の英国王の肖像を刻んで発行され続けています。ソブリン金貨は国王順、タイプ別に集めやすく、コレクション向きの人気シリーズです。
《ヴィクトリア女王のソブリン金貨》
■産業革命の波に乗り大英帝国の最盛期を象徴するヴィクトリア女王の時代に作られたソブリン金貨はとても人気があります。また、18歳でハノーヴァー朝第6代女王に即位したヴィクトリア女王は英国の歴代王の中でも約64年間と最も長く在位しました。
■長期にわたり在位したヴィクトリア女王の肖像タイプは3つあります。1837年~1886年が「ヤングヘッド」、1887年~1892年が「ジュビリーヘッド」、そして1893年~1901年が「オールドヘッド(ベールドヘッド)」と呼ばれています。
■この金貨はヤングヘッドのうち、1838年~1847年に製造された「1st.ヤング・ヘッド」(別名:スモール・ヘッド)タイプではなく、 翌年に新しい極印(ごくいん・図案のハンコの役目をする金型)で発行された「2nd.ヤング・ヘッド」(別名:ラージ・ヘッド)のタイプです。ヤングヘッドの肖像の作者は、言わずと知れた名匠ウィリアム・ワイオンです。
《ヴィクトリア女王の素顔》
■ヴィクトリア女王はその絢爛豪華なロイヤルウェディングで、当時では珍しい「純白のウェディングドレス」を着用しました。現代の白いウェディングドレスの始まりです。当時のファッションリダーでもありました。
■絵がうまく、特にスケッチ画が得意でした。彼女の自画像、歴代の英国首相やフランス皇帝ナポレオン3世の絵は、ロイヤル・コレクションに残されています。
■ヴィクトリア女王の日記は、1832年(13歳)から生涯を終える数週間前の1901年1月まで書き続けられ、141巻43,000ページ以上になるようです。生涯を通して日記を欠かさなかったというのは敬服するばかりです。
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